収納スペースが減ってきたのでクローゼットの上の収納を見ると、最近開けていない箱を発見。何が入ってるのかと思い開けてみると、懐かしい物が出てきたのでご紹介します。箱の中に入っていたのは、パリ在住当時に作ったグラビュールの作品や型など...懐かしい。6,7年振りに見ました。
グラビュールと聞いてもピンとこない方の方が多いと思います。英語でエングレービング、メタルに装飾を加える彫りのテクニック。彫りの中にも、お札の原板などの印刷用に銅板に彫るものから、銀製品などに装飾(ボックスなどの大物からシルバースプーンなどカトラリーの持ち手にモノグラムやイニシャルを入れまで)、シーリング(封印)スタンプやリングに凹凸を逆に彫りシーリングスタンプを押した時に立体的に浮き出るもの、ジュエリーの装飾用など様々。
ロンドンで彫金をしていた時は、銅板(平面)彫りをやっていたので、パリでは立体に彫りだす技術を学びました。
先生はもうお亡くなりになりましたが、当時80代のおじいさま。わざわざボルドーからパリまで週1回教えに来てくれました。まずメタルに大まかな形状をつけてから、ガイドラインを彫り、それからパーツパーツを彫ってはスムーズにして、彫ってはスムーズにしての繰り返し。一つの作品に仕上げるのに驚くほど時間がかかります。線を彫る時は、手が滑るとメタルに傷がついて消えないので全く気が抜けません。その分、無になって集中できる時間が心地よく、彫っているとあっという間に時間が過ぎていました。ワックスや、今は3Dプリンターで作ったらすぐ出来てしまうかもしれませんが。。。
彫金と同様、刺繍も始めると集中して無になれるのでとてもいい気分転換になると思います。
彫った作品は、アンティークの小さなドーム型のフレームに入れて飾りたいなぁと思っていたのに、すっかり忘れしまいこんでいました。額装にするために裏側に何かつけて、額装してくれる所を探したいと思います。
いつもご声援をありがとうございます♡